北京 その1


 
北京に行ってきました。
北京大学で講演を行うためです。
明治大学の藤本先生、森川先生と一緒でした。
僕の名前の漢字は中国では「几原」と書くそうです。(漢字の本場なのに簡単になってる!)
後で聞いた話では、今回の講演は中国でも話題になったそうで、メディアでも大きく取り扱われたそうです。
 
中国では97年に『セーラームーン』がテレビ放送されたことを契機とし、多くの人が日本のアニメやマンガを知っています。今、中国では世界中で起ったことと同じような日本アニメ・マンガのムーブメントが起っていると言っていいでしょう。
現在、日本アニメのテレビ放送はゴールデンタイムでは制限されているとのことでしたが(自国のアニメを放送しています)、そこは昨今のネット事情、ダメだと言われても若いファンはあの手この手で日本のアニメを観ています。そして、日本人と同様によく知っています。
今回は大学から要請された講演だったこともあって、あまりマニアックなことを言っても通じないだろうと思い、講演自体は比較的、解りやすい話で進めたのですが、質疑応答では、とてもディープな質問が逆にあって、日本のアニメへの関心の高さ、熱を感じることが出来ました。
 
中国は場所、地域によって、その表情は様々だと聞きました。同じくアニメ・マンガの浸透も、地域によってその事情は様々だということです。
香港はもちろん、上海などでは、既に日本と同じように普通にマンガが読まれていますし、本屋さんにも日本のマンガがたくさん置かれているとのことです。
自分が見た中国、北京の印象は、とにかくエネルギッシュだということが第一。
まず、人の顔の種類の幅が広い、という印象。多くの若い人は、日本の若者と表面的には変わらないように見えます。
 
空港からの道だからそうなのだ、とも説明されたのですが、道を走っている車がみな高級車なのです。ベンツ、BMB、ボルボ、ホンダ、日産、などなど。
これまでに行ったどの国よりも車がピカピカという印象でした。ですが、同時に街では自転車が高級車と隣り合って走っています。ほんの数年前までは、馬車が道路を走っていた、とも聞きました。
風景の中で、格差は明らかなのです。
その、あけすけさに驚き怖れつつ、だからこそのエネルギーなのか、とも感じました。
 
その2に続く(たぶん)